転職における業界研究・企業研究のコツ!

転職活動に取り組む際、業界や企業に関するリサーチ・調査も大切です。
多くの方が業界を事前に絞った上で転職活動を行いますが、希望業界を絞り込むほどにリスクも高まってしまいます。

この記事では、業界研究の進め方や志望業界をどこまで絞り込むべきかといったポイントについて解説します。

転職成功者はどれだけ多くの業界に応募した?

さて、転職成功者はどれほどの業界に応募したのでしょうか。

リクルートエージェントの調べによると、
「1から2業界に絞って転職活動を進めた」という回答と「あまり絞らず、3から5業界を受けた」という回答がほぼ同数になりました。

しかし、職種別にもう少し結果を細かく見てみると、
事務職・営業職などの職種では「3から5業界」という回答が圧倒的1位で51%の比率になりました。このことから、事務職・営業職などの方は選択肢を多く持ちながら、多様な業界での活躍を視野に入れて転職活動を進めたことが分かります。

一方で、IT系や専門職、技術系の職種の方は「1から2業界に絞った」という方が圧倒的1位で54%という結果に。やはり専門性が活かせる業界に絞って転職活動を進めていたようです。

このことから、職種によって絞るべき業界数は異なると言えるでしょう。

多様な業界について調べることが大切

転職活動を行う際、すでに自身の在籍経験があるような業界や、働いてみたい業界に絞って転職活動を行う方がいますが、これでは自身の可能性を小さくしてしまったり、選択肢を減らしてしまう恐れがあります。

この問題にあたってしまうことを回避するためには、いきなり求人情報を探したり応募をするのではなく、まずは多くの業界について情報収集を行うことが大切です。

私の知り合いで転職に成功した方も、それまで円もゆかりもなかった業界について調べているうちにマッチすることに気づき、無事に転職、いまでは大活躍といった方もいます。
本ブログの読者の方も、ぜひいろいろな業界について調査し、自身のキャリアイメージとのマッチ度や共感性について考えてみてはいかがでしょうか。

各業界のトップ企業を研究する

さて、具体的な業界分析の進め方ですが、おすすめしているのは各業界でトップシェアを握っている会社について調べることです。
証券会社各社のレポートや四季報などで取り上げられているような、業界トップの数社(3~5社)について、利益率や売上高の変動について調べることで、その業界や市場の概況を理解することが可能です。

新卒採用向けの情報を狙え!

また、意外と使い勝手がいいのが新卒向けの業界マップ本。
網羅的に書かれており、かつ学生でも理解しやすい表現で記載されているため、異業種について調べる際に非常に役に立ちます。

さらに、新卒向け採用ページも情報源としておすすめします。
各事業の概要やビジネスモデル、業界の展望などについてまとめられていることが多いですし、こちらも表現が素人にもわかりやすいため、異業種理解への良き情報源となります。
企業によっては社員の声が書かれている「先輩社員の声」といったコンテンツや、各部門の担当者が担当領域について解説をしている記事もあります。

上場企業の場合はIR情報は必読

分析対象が上場企業の場合は、投資家向けのIR情報を読むことをおすすめします。
新卒向けのコンテンツよりも、より具体的に各事業の現状や見通しについて記載されており、動向を伺うのにうってつけです。

その他の情報源と注意点について

その他にも、ビジネス系の雑誌や新聞などで取り上げられているような商品や特集から、業界への理解を深めるといった進め方も良いでしょう。

業界や、募集している職種ごとの注意点や抑えておくべきポイントについては、職種・業種や採用エリアごとの転職方法について解説したメディア、AJAさんも参考になると思います。

最後に注意するポイントについて説明します。
ここで上げた情報源の多くは、企業が主体的に公開している情報です。つまり、いってしまえば自社が有利に見えるように整理された情報となります。
なるほど、と鵜呑みにするのではなく、可能であれば複数の情報源から真偽について検証をしたり、別の意見を取り込んで総論として考えることが大切になります。